Our Love is Here to Stay

"stories"で取り上げた作品、やっとこさ2作品目です。1作品目同様、ジーン・ケリー主演の作品の中からの1曲。

 

Our Love is Here to Stay

1938年

作詞/Ira Gershwin

作曲/George Gershwin

 

この曲が作られた1938年の「The Goldwyn follies」という映画のために書かれたのが最初なのですが、その後'51年に「An American in Paris」にも使われていて、その後者の作品です。

 


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An American in Paris(パリのアメリカ人)

ジーン・ケリーが演じているのは画家を目指しパリで生活するアメリカ人の主人公。

この主人公がパトロンの女性と行ったジャズの流れるお店で、可愛らしい女性に一目惚れしてしまい…その瞬間から猛アプローチ(笑)二人で会うことに漕ぎ着け、そこからお互いに惹かれ合っていくのですが、その一目惚れした女性には実は婚約者がいてしかも主人公の友人だった!また、売れない画家の主人公にとって縁を切ることの出来ない存在であるパトロンの女性…がいることを彼女に言い出せないのでした。

お互いに秘め事を抱えたままお話が進んでいきます。

 

Our Love is Here to Stayは映画の中で何度か歌われます。(2回目まではすごく短いですが)

*一目惚れした数分後に(笑)その女性と短い時間ダンスを踊るチャンスをゲットするのですが、その時に踊りながら口ずさんでみたり

*自分がいる前で他の女性を口説こうとした主人公にパトロンの女性が怒ってしまい、帰りの車の中で泣きながら怒っている女性の横で、嬉しそうな様子でこの歌を鼻歌の様に歌う主人公。笑

*一目惚れした女性と二人きりで会えた時に、本気で口説きにかかる(笑)時に主人公がゆったりと歌い始め、いい雰囲気になって二人で踊る

 

どの場面も、恋してしまったことを実感するような時に歌われているように思います

 

他にも、I Got RhythmやS'Wonderfulとか、短いけれどFascinating Rhythmとかも使われていたり。この映画を観るまで知らなかった曲ですがI'll Build a Stairway to Paradiseとか、クラシックの場面ではジョージ・ガーシュインのConcerto in Fが使われていたりとか、もちろんAn American in Parisもクライマックスのシーンで使われております。とにかくガーシュイン兄弟の曲が盛り沢山!(兄であるアイラが作詞、弟のジョージが作曲)

 

個人的にはS'Wonderfulの使われ方がすごく好き(^^)です

 

それから、この作品からはちょっと離れますが自分の記録用の意味も込めているので書いておくと。このOur Love is Here to Stayはジョージ・ガーシュインの遺作と言われております。'38年の最初の映画に向けて曲を制作中に亡くなってしまうのです。

未完成だったこの曲、親しかったピアニストやヴァーノン・デュークという作曲家(ジョージに見出された作曲家でこの方も素敵な曲を残しています!)の助けをえて完成されました。そこに纏わるエピソードももうちょっと細かく書こうかと思っていましたが、長くなってしまいそうなのでこの辺にしておきます

 

さて少し脱線しましたが…An American in Paris、とてもよいです(^^)